ストレスにはシンプルに考えることで自己肯定感が上がる

ストレス耐性

今回は、ストレスにはシンプルに考えることで自己肯定感があがるということについて解説していきます。「将来が不安でストレス」「最近眠れなくてストレス」「他人のために頑張りすぎてストレス」「親からの結婚しろと迫られストレス」「横暴な上司のストレス」について採り上げました。

問題に関してはシンプルに考え小さく目標をたて建設的な行動をとることで自己肯定感は高くなります。不眠の原因は生活や仕事の悩みがほとんど、不眠というカタチで課題解決を訴えているのでライフタスクを考え直すことが重要です。

自分を犠牲にして相手につくすことは相手の課題を奪うことで相手のためにならないことを理解しましょう。自分はこんなにつくしたのにという裏切られる可能性も。結婚はライフタスクの一つであり重要な課題です。仕事などで手一杯なら考え直しが必要です。

横柄な上司は主従関係を解消しなければいけない課題です。従たる自分の意識を変えることで上司は変わります。

それでは細かくみていきましょう。

悩むのではなく困るようにして小さな目標をつくる

「将来のことを考えると不安」という悩みは、最近とくに増えていることでしょう。このような人は、真面目すぎるあまり、物事を難しく考えすぎてしまい、想像上の問題を巨大なモンスターのように膨らませて、漠然とした不安に苛まれてしまいます。

しかし、このような悩み方では、問題を解決することはできません。心理学の一つではシンプルな生き方を提唱しています。いろいろな問題を割り切り、建設的な行動を選び取ることが大切です。そして、割り切る力を育てるためには、「ライフタスク」や「対人関係論」といった考え方が役立ちます。

漠然とした不安を恐れるのではなく現実の課題に直面することで物事を根本的に解決し、前に進むことができます。課題に直面することを避けていると、いつまでも「悩む」状態から抜け出せません。それに対し、「困る」ことは、課題を解決するために必要な行動の一つです。心理学では、「悩む」よりも「困る」ことが求められます。

不安は5%しか実現しない

不安を抱えることは、現代社会に生きる多くの人に共通する問題です。しかし、実際に直面してみると、それほど大きな問題ではなかったという経験をしたことがあるのではないでしょうか。

アメリカのある大学の調査によれば、人間が抱える不安のうち、実に95%は実現しないものだという結果が出ました。つまり、心配するよりも、実際に課題に直面して解決することが重要なのです。

課題に直面する際には、大きな課題を一度に解決しようとするのではなく、小さな段階に分割して取り組むことが重要です。それによって、課題を解決するための自信をつけることができ、自分のやるべきことが明確になり、自分自身を変えていくことができます。

大きな仕事を任されたときに不安になってしまった場合でも、まず自分がやるべきことを整理し、小さい目標をつくり課題を解決するために必要な行動を踏むことが大切です。そうすることで、自信をつけて自分自身を勇気づけ自己肯定感を上げることができます。

小さな目標を作ることに関しては「自己肯定感を高めるための方法4選」でも解説しています。小さな目標をつくり達成することで自己肯定感があがります。

現実ではない不安は妄想、大事なことは具体的な行動

心配事に悩まされる例え話があります。「毒矢のたとえ」といってお釈迦様が説いたとされています。

ある人が悩みを抱え、お釈迦様に相談したところ、「もし毒矢が刺さったらどうしますか?」と尋ねられました。すると、その人は不安にかられ矢を放った人や矢に使われた毒のことを考え始めました。しかし、お釈迦様は「大事なのは、まず矢を抜くことではありませんか。」と言われたのです。このたとえ話から、大切なことは目の前にある問題に直面し、それに向き合うことだということが分かります。

仏教用語では、「妄想」とは、真実ではないことを真実だと思い込んでしまうことを指します。現実にはなっていないことについて思い悩むことは、妄想に過ぎないということです。つまり、漠然とした不安や心配を抱えることは、自分自身が思い込んでいるだけのことが多いのです。

そういった場合、大切なのは「何が現在発生しているか」と「自分の行動」に向き合うことです。困難な課題がある場合には、それを小さく分割して段階的に解決することが有効です。

不眠は課題に気づくためのサイン

「不眠になったのか最近良く眠れない」という悩みは、誰にでも経験があることかもしれません。しかし、睡眠導入剤を使って解決するのは正しい方法ではありません。神経質になると、ますます眠れなくなってしまうこともあります。

不眠の原因は、生活や仕事のストレスなど、さまざまな要因が考えられます。そのため、睡眠導入剤では根本的な問題を解決することはできません。まずは不眠の原因を探り出す必要があります。

眠ろうとして眠れない時に頭のなかでどのような考えをしてしまうでしょうか。しっかり考えると生活や仕事の面でストレスを感じて具体的に困っていることがほとんどです。

眠れない夜は課題を解決する方法を考えろという命令

人生において解決しなければならない課題というものが3つあります。仕事、人間関係、愛の3つに分類されます。不眠を解消するためには、この3つのタスクに取り組む必要があるということです。

眠れない人は、自分に対して不眠という形で「人生の課題を解決せよ」と訴えているのです。根本的な問題を解決し、課題に取り組む必要があります。眠れないときに、睡眠導入剤を飲むのではなく、自分が抱えている問題に向き合い、解決していくことを求められているのです。

不眠の夜は、脳が自分に対して「課題の解決を考えろ」と指示しているということです。課題に気づき、それを解決すれば、眠れないということもなくなるでしょう。ストレスがなくなれば自己肯定感もあがり幸せな生き方ができます。詳しくは「自己肯定感とは自分が大切にする「あり方」や漠然としたこれでいいんだという思いや安心感」を見てみてください。

焦らず、「寝れない!」と悩むのではなく、人生をさらに良くするためのアドバイザーが訪れたくらいのおおらかな気持ちで不眠を受け入れてみましょう。

相手に認められたい気持ちは時として相手を刺す凶器に

「他の人のために頑張りすぎて自分を犠牲にしてしまう」という悩みは、自分を犠牲することによって好かれたい気持ちの裏返しです。心理学では、あらゆる悩みは対人関係の中で生じると考えられており、人間の行動は常に行動の「受け手」に向けられます。

人のために行動することは悪いことではありませんが、自分自身を犠牲にすることは、対人関係のバランスを崩す行動となります。そのため、行動の基準が他人のためになると、問題が生じる可能性があります。

頼まれていないのに人のために勝手に行動することは、相手の「課題」に侵入してしまうことになり、その行動が相手にストレスを与えることもあります。

例えば、「妻の機嫌が悪くても夫は責任を感じる必要はない」という心理学の考えがあります。課題を分けるという考え方で、人にはそれぞれ自分自身の課題があり、他人の課題に勝手に干渉するべきではないとされます。

他者のために頑張りすぎて自分自身を犠牲にしている場合、それは自分自身の課題と他人の課題を分けることができていないことを示しています。したがって、夫が妻の機嫌を損ねた責任を負う必要はなく、妻自身がその問題を解決する必要があるとされます。

もう一つ、他者のために自分を犠牲にしてしまう行動の原因として、承認欲求が挙げられます。「自分を認めてほしい≒良い人だと思われたい」、「気が利く人だという認識を相手に与えたい」という目的を達成するために、他者に尽くすことを行動の目的としているのです。、「喜んでほしいから」ということもあるかもしれませんが自分自身を良く思ってほしいという思いがあるのです。

相手を喜ばせることが目的ですが、それは必ずしも相手の望むこととは限らず、時には親切心の押し売りになることもあります。

承認欲求は親切の押し売り

人に尽くすことが自分の行動の目的となってしまう人たちの行動は、相手にとっても自分にとってもプラスになりません。「相手に認められたい」という欲求は、相手のニーズや課題を無視して自分が求める自分勝手なものです。

自己犠牲の果てに見返りを求めるので、もし見返りが得られなかった場合は「自分はこんなにつくしたのに」と勝手に不満を感じるでしょう。

思いやりを持つことは素晴らしいことですが、過剰になると余計な思い込みをしてしまうこともあります。相手の課題を勝手にこちらが解消することで自分や他人を傷つけることがあるということを理解しましょう。取り組むべきなのはそれぞれ自分自身の課題です。

自分自信を見つめるには「自己肯定感を高めるには「自分がどう見られているか」は意識しないこと」でも解説していますのでご覧ください。

親からの結婚のプレッシャーがストレス

ある程度の年齢になると、親や親戚、上司から結婚を勧められるプレッシャーにさらされることが増えます。本人が悩んで焦っているにもかかわらず、周りからのプレッシャーが増すと、ストレスを感じることがあります。

自分の人生において、いつ結婚するかは個人の自由ですが、周りからのプレッシャーによって、人生におけるライフタスクを見失ってしまうことがあります。ライフタスクとは、人生における達成すべき課題のことで、「仕事」、「人間関係」「愛」の3つに分けています。

これらのタスクをバランスよく充実させることが重要であり、偏ったライフタスクを持つことは問題があると言えます。自分の人生において、結婚がいつあるかは重要ですが、ライフタスクのバランスを見直すことで、より充実した人生を送ることができます。

自己肯定感を高くするには3つのタスクをバランスよく

人生において、充実したバランスのとれた生活は、車のようなものです。高速で進むことも大切ですが、そのためには車体の点検や燃料補給が欠かせません。しかし、各タスクのバランスが悪い場合は問題がおきやすくなります。

例えば、仕事に夢中になりすぎて、恋愛に時間を割けないといった状況は、ライフタスクのバランスが乱れてしまい燃料切れの危険性があります。また、どこかに故障を抱えたまま走っていることもあります。何かを充実させるために、別の何かを犠牲にしているということです。

日本人は仕事のタスクと他のタスクを混同しがちです。仕事のタスクでいっぱいいっぱいになってしまい他のタスクがわからなくなることがあります。このようなときには、ライフタスクの項目を見返して、それぞれが別のものであることを確認してください。

しかし仕事のタスクでいっぱいいっぱいのときは他の人の言葉が伝わらないことがあります。仕事がうまくいっているからといって、それだけで自分の人生がいいというわけにはいきません。

身内が結婚をすすめてくるということは、あなたがこの危うい状態に陥っていることがわかるからなのかもしれません。そこで、結婚をすすめられることをストレスと考えず、ときには自分のライフタスクを考えてみることをおすすめします。

横暴な上司のストレスから抜け出す方法

会社での人間関係において、上司とのつきあい方は、特に悩みの種となりやすい問題のひとつです。上司が暴君のように横柄な態度を取り、そのストレスに苦しんでいる方も多いことでしょう。上司との関係がうまくいかないと、仕事にも支障が出てしまい、プライベートの時間にも影響が及んでしまいます。

ここで大切なのは、「悩む」と「困る」の違いを理解することです。これら2つは、似たように思えるかもしれませんが、実は別種のものです。「悩む」とは、現実と自分の理想とのギャップに苦しむ状態です。「上司が暴君のようで恐くて仕事にも支障が出てしまうんだよなぁ」というのが悩みです。

そうではなく「困る」のが大事であり、これは解決しなければいけない課題に直面している状態です。具体的には暴君の上司と奴隷のような自分との関係を変えることが課題です。

奴隷がいるから暴君がいる

人間関係に不満があると、多くの人が相手を変えようとしたり、環境のせいにしたりします。しかし、それだけを期待しているだけでは何も変わらないかもしれません。一番簡単な方法は自分の考え方を変えることです。

暴君とそれに従う自分というのは、主人と奴隷のような主従関係です。しかし、本来、上司と部下は立場や役割が違うだけで、上下関係はありません。上司との関係を変えるには、縦の関係を変える必要があります。

縦の関係とは、上司と部下の間にある主従関係です。上司が命令を下し、部下がそれに従うという関係です。奴隷的な主従関係は、従う側がいることで成り立つものであり、そのような関係性から抜け出すことが大切です。

一方、横の関係とは、上司と部下がお互いに協力し、コミュニケーションを取り合う関係です。このような関係を築くことで、上司との関係を改善することができます。

大切なのは自分自身の心構えを変えることです。自分自身がポジティブな姿勢を持ち、自信を持って行動することで、上司との関係を改善することができます。仕事がうまくいくようになるだけでなく、人生全体が良い方向に向かう可能性もあるのです。

他人を変えることはできず自分が変わるのが簡単という話は「他人は変えられない 自分を磨いて怒らないように」でも別の視点から解説しています。

まとめ

いかがだったでしょうか。ストレスにはシンプルに考えることで自己肯定感が上がることについて解説しました。大事なポイントを下記にまとめました。

問題をシンプルにして建設的な行動を選び取る
「困る」ことは、課題を解決するために必要な行動の一つ
小さな段階に分割して取り組むことが重要
「何が現在発生しているか」と「自分の行動」に向き合うこと

不眠は生活や仕事の面でストレスを感じることが多い
不眠という形で「人生の課題を解決せよ」と訴えている
不眠は人生をさらに良くするためのきっかけ

つくすことは好かれたい気持ちの裏返し
相手の「課題」に侵入してしまい相手にとってストレス。
人にはそれぞれ自分自身の課題があり、他人の課題に勝手に干渉するべきではない
「自分はこんなにつくしたのに」と裏切られることも

ライフタスクとは、「仕事」、「人間関係」「愛」の3つで幸せのためには重要
何かを充実させるために、別の何かを犠牲にしていることを理解する

解決しなければいけない課題に直面している状態の「困る」事が大事
奴隷から逃れるには自分の考え方を変えること。
奴隷的な主従関係は、従う側がいることで成り立つ

他にも下記のようにいやな感情とうまく付き合って自己肯定感を高める記事がありますので参考にしてみてください。

「あいつがうらやましい… -嫉妬の正体-」

「怒りという感情を知って自己肯定感をあげよう」

「なんで自分は自信がないんだろう 自己肯定感が低い理由」

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