自己肯定感を下げてくる人に振り回されない方法

自信

上司や同僚、ママ友など、他人のことを批判してひどいことを言う人がいます。何も考えていなかったのに一度批判されてしまうと衝撃を受けてしまって自己肯定感が下がりがちです。

一方的に上の立場の上司なんかは「だからお前はダメなんだ!」などひどいことを言ってきます。ママ友から急にあなたって最近太った?と言われることもあるかもしれません。

批判には有用なものと感情的なものがありますので必要がない感情的なものは「そう?」とそのままスルーしてしまいましょう。あくまでも相手の評価なだけであって、自分に取り入れる必要はありません。

またプレッシャーを与えてくる人もいます。対処に関してはひどいことを言う人と同じですので詳しく見ていきましょう。

他人からの批判との付き合い方

自分自身に自信を持ちたいと思っていても、他人からの批判によってその自信が揺らいでしまうことがあります。そんな状況にどのように対処すれば良いかを紹介します。

自信をなくす最も一般的な原因は、他人からの批判です。いきなり人からネガティブなことを言われることは、どんな人にとって衝撃的な経験でしょう。「自己肯定感を下げる原因3選と対処方法」で衝撃をうけることで自己肯定感が下がると解説しましたが、衝撃を受けると、自信の喪失感がより強くなるものです。

しかし、衝撃によっておこる自己肯定感の下げは、一時的なものであり、「一時的な自信の喪失感」に過ぎないことを理解しましょう。自己肯定感の下げは一時的ですから、「ああびっくりした、衝撃があったなぁ」と理解して自分が何をしていたかに戻り、「今はこれで良い」と思いながら回復を待つことが基本的なアプローチです。

しかし、この方法じゃダメだよと感じる人もいるかもしれません。「批判を受け止めなければ、成長できない」という思い込みや、「自信があれば、批判に対して強く立ち向かえる」という誤解があるからです。

自分が批判されたとき、軽く受け流してしまうと、自分が逃げているように感じ、自己肯定感が下がることがあります。この記事では、そんな考え方を整理し、批判にどのように向き合えばよいかを考えていきましょう。

「だからお前はダメなんだ」といわれて自己肯定感が下がるのは当たり前

人からの批判には、「感情的なもの」と「内容についてのもの」の2つがあります。「ここを直した方がよい」という内容でも「いつもよくがんばっているけれども」という感じで伝えられると、同じ内容でも良い受け取り方をすることができます。

人を上手に育てることができる人は、いつも頑張っていて「今はこれでよい」というメッセージと同時に、「今後はここを直す」というメッセージを伝えることができる人です。こうすることで、言われた側は自分のやっていることを認めてもらった喜びと同時に、もっとがんばろうというやる気を感じることができます。これは、人を最も成長させる方法の一つです。

一方、「だからお前はダメなんだ」というニュアンスで批判されると、自分自身に集中することができなくなってしまいます。自分自身を正当化するために、頭の中で色々なことを考えはじめることもあるでしょう。これでは「今」に集中することができず、力をフルに発揮することができません。したがって、「だからお前はダメなんだ」というニュアンスは、むしろ進歩を妨げることになります。

批判から学ぶべきは「内容」

批判から学ぶべき点があるとすれば、それは「内容」だけです。だからお前はダメなんだというニュアンスで批判をされると自己肯定感は間違いなく下がります。中には「「悔しさ」をバネにして「成果」を上げた人たちもいますがそういった自信は折れやすいものです。具体的には「なんで自分は自信がないんだろう 自己肯定感が低い理由」で解説しています。

また、自分ががんばったように、他人にも同じように「悔しさ」をバネにしてがんばることを求める人もいるでしょう。きちんと苦労した人たちは、その過程で「悔しさ」よりも「感謝」を感じることが多いようです。そして、かつて自分に悔しい思いをさせた人たちのことも、寛容な目で見るようになっていることが多いです。

悔しさが本当の自信につながることはなく折れやすい見た目だけの自信です。「だからお前はダメなんだ」というダメ出しをされると、自己肯定感が悪くなるのは当然です。つまり、批判に対して落ち込むことは、全く恥ずかしいことではありません。「何を言われても平気な人」というのは、現実には存在しないと言えます。

攻撃してくる人は自信がない人

でも批判されても平気でいることができる人に近づくことはできます。そのためには、「人を批判してひどいことをいう人は、自信がない人」と理解することが大切です。人を批判する人は、高圧的で自信満々な態度をとっていますが、実際には自信がないのです。なぜなら、自信がある人は、どんな現実にも立ち向かえるからです。

批判する人は、自分自身に自信が持てず、他人を攻撃して自己満足を得ようとしているのです。逆に自分に対して「今の自分はこれでよい」という思いを持っている人は、他人にも同じように「今のあなたはこれでよい」と言うことができます。

自分も他人も、与えられた条件の中で最善を尽くした結果が、いまなんです。そのため、相手に何か改善を求めるときも、「今はそれでよい」「よくがんばっている」というニュアンスで伝えることが大切です。

苦労を重ねてきた人は、人々が最善を尽くしていても限界があることをよく知っています。そのため、人に批判的な態度をとることないのです。状況をよく理解した上で、「それなら仕方がないね」と現状を認めることもあるでしょうし、改善が必要だと感じた場合でも、「相手の努力を認めた上での提案」という形でアプローチすることができます。

「だからお前はダメなんだ」というニュアンスで批判をする人は、上記の姿勢をとることができません。本当の「自己肯定感」がなく、「自分の成果に基づく自信」しかないため、自分のやり方以外を認めないのです。

自信満々な人から批判されてしまった場合

自信満々な人から「だからお前はだめなんだ」というニュアンスで批判されてしまったら、「この人は自信がなく、自分のやり方以外に不安を感じるんだな」「人間的に成熟していないため、相手の事情を理解できないんだな」という視点で見てみましょう。

本当の自信をもち自己肯定感に満ちた人は、このようなやり方をしません。そのため、ネガティブな「ニュアンス」で攻撃されてしまったときは、その批判は「相手の自信のなさ」として受け流し、役立つと思える点があれば、それだけを取り入れてみましょう。

その時の注意点ですが、批判を受けると、受け流すという行為以前に、驚きやショックで冷静に判断することができません。そのため、批判された際には、まず自分をいたわって回復に集中してください。詳しくは「自己肯定感を下げる原因3選と対処方法」で紹介しています。

落ち着いたら相手の事情を理解し、どのような要因が批判的な態度を引き起こしたのかを考えて取り入れられる内容があれば取り入れましょう。内容を取り入れるのはいいのですが「自分はダメなんだ」という感覚が刺激されているためしばらく時間をおいてから行うことをおすすめします。

このように、批判に対する「ニュアンス」と「内容」を区別して考え、良いところだけ採用するようにしましょう。ただし、採用できる内容が必ずしもすぐにできるものではないことにも留意しましょう。批判に対して冷静に対処することは、自信を損なわずに成長するための大切なスキルです。

「そう?」「そうですか?」でスルースキルアップ

人から批判されたりひどいことを言われた場合、自信を取り戻す方法について考えてみましょう。

簡単な方法として、相手からうけた評価を単に「相手からうけた評価」としてそのまま返しましょう。例えば、「早く結婚しなくちゃダメよ」と言われた場合には、「そう?」と返せば十分です。

相手が思った評価を確認するだけで、それ以上の意味づけをする必要はありません。この方法は、本質的な考え方で単に「相手が思った評価」は「相手が思った評価」として扱うのが適切なのです。「あなたはそういう風に考えるのね」と捉えるだけです。

私たちは、人や自分を評価しますが、これは、自分が知っていることに基づいて、物事を位置づけて危険を回避するための防御機能です。情報が不足している場合でも、自分のデータベースに照らし合わせて一時的な評価を行います。そして、「怪しい」と感じたら距離を置き、警戒するようにし、「安全だ」と思えば近寄るようにします。

追加の情報が入手できるにつれて、相手の評価が変わっていきます。評価は、安全に生きていくために必要な自己防御の一つであり、悪いことではありません。ただし、それは「いまの自分自身の評価」であるということを忘れてはいけません。

評価とは、自分自身の性格や価値観、育ってきた環境、今までの経験、体調などの影響を受けて、その瞬間に下すものです。例えば、気分が良い日は「いいね」と思えるものでも、気分が悪い日には「いやなかんじ」となってしまうこともあります。また、過去の自分では受け入れられなかったものが、現在では当たり前の日常になっている場合もあります。

残念ながらこの評価は、他の人間に対してとなるとさらに難しくなってきます。ある人にとっては常識でも、他の人にとっては神経質すぎるということもあれば、逆に無神経と評価されることもあります。

評価を下すときのもっている情報にも左右されるので、他人に対して評価を下す際には「自分が知っている情報に基づけば」という条件がつきます。自信満々な人はこういった意識を持っていない場合は多いですので、相手に評価を押しつけてしまい、暴力的になってしまうことが多いのです。

「そう?」「へぇそうなんだ」は便利で使いやすいスルースキル

自分自身が相手を評価する際に、自分が持っている情報に基づいているということと同じように、自分が評価されたときも同じように受け取ることが大切です。そして、相手が嫌なことを言ってきた場合は、その評価は相手が考えているだけのものであることを認識し、「あなたはそう思ったんですね」という言葉で返すことが望ましいです。

例えば、自分が体型を気にしていて、相手から「最近太った??」と言われた場合でも、相手が自分に押しつけた評価を真に受ける必要はありません。相手が自分でもっている情報をもとに評価を下したという事実を単に認めて「そう?」と返すだけでOKです

何を言われても「そう?」「へぇ、そうなんだ」と返していくだけで自分自身の感じ方を損ねることなく、自信を持って対処することができます。自分自身がどんな状況でも「ああ、そう思う?」「へえ、そう思うんだ」というリアクションができると、心の中で「安心感」を感じることができます。

上司や同僚などはいつも批判的で常にダメ出しをされていると、自信を持つことが難しくなりますが、こうしたリアクションをすることで、自分自身を肯定し、自信を持って行動できます。

上司から「君は何をやらせてもダメだね」と言われた場合でも、「そうですか、申し訳ありません」と返答することで、自分自身に対する余裕を持つことができます。上司に対しては謝罪の言葉を添えた方が適切です。

この「すみません、申し訳ありません」は謝罪の意味ではなく、相手に対する思いやりの言葉として使われます。自分自身に余裕を持って「すみません、申し訳ありません」と言えると、自信を持って行動でき自己肯定感を下げないでいられることができます。

「ありがとう」でもOK

上司や同僚と違って肉親など、単に「そう?」だけでは不安や心配を解消することができない相手もいます。そういった場合は、相手の不安や心配を解消するために、少しは安心させてあげたいと思うこともあるでしょう。

例えば、「親に何を言っても否定されるため、すぐに自信を失ってしまう」ということがあります。親は当たり前に心配性なもので、我が子が苦労や危険を味わわせないように、何かに評価を下す際は、「安全が確保されていない要素」に敏感になってしまうのです。

そのため、否定的な親が多いのですが、それは基本的には「我が子が心配」からくるものです。もちろん、どんな親でも自分の子供の安全を願っているのですが、自信のある親は、ある程度のリスクを受け入れることができます。

特に、成人した子供であれば、「子どもには子どもの人生がある」と思えるでしょう。ですから、相手が不安や心配を持っている場合は、それを理解し、適切に対応することが大切です。

もし、子どもが望まない選択をしてしまったとしても、「まあ、あの子がそれを選んだのだから」と受け入れることができます。子どもを認めるということは、自分とは違う人格である子どもを受け入れることです。そういう姿勢でいれば、自分について良い感じ方ができるようになり、自信を感じることができます。

何を言っても否定してくるという親は、自信がない人なのだと考えてください。子離れができない親は、一般に自信がない人で、「頼むから不安にさせないで」と子どもに頼んでいるようなものだと見れば自己肯定感も下がらないでしょう。

自信のない親が求めているのは、安心です。ただ、話す内容を親が望むものに変える必要はありません。例えば、「心配してくれてありがとう。でもここでやらないと後悔すると思うから、がんばってやってみるね」といった自分がそうしたい「内容」を、できるだけ安心させるようなニュアンスで言えばケンカにならずにすむでしょう。

自分に対して批判してくる否定的な人とのケンカに陥ることなく、冷静に対処できることは、自己肯定感を高めることができます。また「ありがとう、でも…」は自信のない親に対しても「今の状態でいい」と認めることができていることになります。

親にも様々な事情があって、今のように自信がなくなってしまったのかもしれません。ですから、「親なんだから、もっと子どもを信頼すればいいのに」と否定的に考えるのではなく、親に対しても今の状況を受け入れることが大切です。

自分に対しても他人に対しても「今はこれでよい」と思うことは、自己肯定感を支える重要な要素の一つです。そして、他人にも同じようにこれで良いと言うことが大切だということを覚えておきましょう。

過剰な期待をしてくる人に巻き込まれると自己肯定感は下がる

私達の自信を奪っていくのは、批判的な人だけではありません。過剰な期待やプレッシャーをかけてくる人もいます。

例えば、上司から「君ならもちろんノルマを達成できるよね」と言われ、重圧で自信をなくしてしまうことがあります。しかし、ノルマが達成できるかどうかは未来の結果であり、誰にもわかりませんから不安が募ります。

このような場合、上司のプレッシャーによって不安が増幅し、「自信のなさ」や「自己肯定感の低さ」として感じられてしまうのです。このような「一時的な『自信のなさ』」は、相手の不安に巻き込まれることで生じます。

しかし、相手が求めているのは、実は「ノルマを達成してほしい」ということではないのです。先程の両親の願いと一緒で「君がノルマ達成をしてもらわないと私が困るから助けてほしい」ということなのです。

つまり、相手が抱える不安やプレッシャーは、その人自身の事情によるものです。 自分の事情を受け入れることができない人は相手にプレッシャーを掛けてしまうのです。

それを理解した上で相手の不安やプレッシャーに巻き込まれないようにすることが重要です。ノルマがある仕事で相手があなたにプレッシャーをかけることで不安を取り除こうとしていることを理解すれば自己肯定感が上がります。プレッシャーの中で仕事するよりもとても気分よく仕事ができるようになるはずです。

自信のない人は、相手が「不安だ」と言うと、自分自身がプレッシャーを受けているように感じることがあるのです。しかし、相手は単に自分の気持ちを話しているだけで、プレッシャーをかけているつもりはない場合もあります。

そのため、相手が「不安だ」と言ったときには、「この人は不安なんだな」と、自分ではなく、相手の立場を考える習慣を身につけましょう。もちろん、相手の不安を和らげることは親切なことですし、相手のために尽力すると自分自身にとってもプラスになることがあります。

相手のために何かしらしてあげていると自分自身に目を向けることがなく今に集中するので、結果として自分自身に対する考え方も良くなるでしょう。つまり、自分ではなく「相手の不安」として受け止めることで、自信が生まれるのです。大切なことは、プレッシャーを「相手の不安」という捉え方で受け止めることです。

まとめ

いかがだったでしょうか

他人を批判してひどいことを言う人やプレッシャーや期待を過剰に与えてくる人の対処方法をお伝えしました。対処方法は簡単で「そう?」「へえそうなんだ」と相手の評価を自分に取り入れることはせずに相手の評価のまま返すだけです。

他人の頭の中で感じたものは他人の頭の中にだけ留めておいて自分に真に受ける必要はありません。スルースキルをみにつけるとひどいことをいわれてもキチンと返せるという安心感があるので自己肯定感も高い状態でいることができます。

自己肯定感については下記のリンクで解説しておりますので参考にしてみてください

自己肯定感を下げてくる人に振り回されない方法

自己肯定感を高めるには「自分がどう見られているか」は意識しないこと

自己肯定感を高めるための方法4選

今の自分はこれでいいと感じることで自己肯定感がアップ

自己肯定感を下げる原因3選と対処方法

自己肯定感を高めるにはまず感じることから

なんで自分は自信がないんだろう 自己肯定感が低い理由

自己肯定感を高めよう 他人から嫉妬をうけずに好きなことをしよう

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