人間関係ではイライラしたり不快な気持ちになることはよくあります。また人をイライラさせることもよくあることです。
今回はイライラをしたり、させないための話し方、考え方について解説しています
この記事の重要点は下記になります
事情を知らずに決めつけるからイライラする
どうしたいかを伝える
行動を変えてもらうために「私は~」という話し方をする
あいまいな表現は後会を生むので言い方に気をつけた直接的なお願いを
相手のテリトリーに入らず、自分のテリトリーに侵入させずにお願い形式に
決めつけが激しい人は不安が強い人、安心させる言葉をかけて
相手から受ける決めつけは銃弾と思うこと、打ち返すのではなく受け流すこと
勝手にアドバイスしてくる人は聞き流してOK
空気を読んで協力を求めましょう
イライラする原因、ムカつく原因である怒りは良い対処法があります
適切な対処を学んでイライラしない素敵な人になれば、幸せな生き方ができ自己肯定感が上がることになります
事情を知らずに決めつけると傷つける
人に対してなにかしらの決めつけをすることは、実は相手への暴力であることを認識しましょう。
私たち一人ひとりは、自分自身にしか分からない事情があります。
事情を知らない人から何かを決めつけられると、イライラしてしまいます。
たとえば、急な仕事が入ってデートをキャンセルしなければならなくなった場合。
自分自身でも悔しいし、悪いと思っているのに、
「あんたは本当に仕事ばかりの人間だね」
と決めつけられると、
「人の気持ちも知らないでひどい!」
と言われてしまったことに傷ついてしまいます。
目がまわるほど忙しくてデスクを片づける暇もないときに「案外だらしない人なんだね」と言われると、「自分がどれだけ忙しいか知らないくせに!!」と、冷たい評価を下されたと感じてしまいます。
「仕事人間」や「だらしない」といった決めつけや評価は事情を知らない人が言う言葉であって、現実の事情とは異なることがよくあります。
自分がカチンとした経験を振り返ってみると、ほとんどは他人からの決めつけや評価によることが多いと思います。
どうしてほしいかを伝えること
相手に対して評価することは、攻撃するようなものなので、相手は怒りを感じ、反撃する可能性があります。
「仕事人間」と評価されたら「何も知らないでそんな事言うなよ」と反撃するかもしれません。
「案外だらしないんだね」と評価されたら「こっちはお前と違って忙しいんだよ」と相手が反撃する可能性があります。
このように反撃されると喧嘩腰になってますから、さらに怒りを生んでしまいます。
事情を知らない人が下す評価は宣戦布告のようなもので良いことは何一つありません
相手に伝えるべきことはなんでしょうか?
伝えるべきことは今後どうしてほしいかということだけです。
「そもそもおまえは…」はダメ!「この行動が困るから協力して」
問題になっている行動だけに注目しましょう
自分の人格にネガティブな評価を下されると、防衛体制に入って話し合いに協力的になってくれないことがあります。
私たちは、何か不満を伝えるときに、相手の人格を否定してしまうことがあります。
例えば、
「だいたいあなたはいつも…」や「…しようともしない」
という発言は、相手の人格批判になってしまうので注意が必要です。
前回の記事「他人は変えられない 自分を磨いて怒らないように」でも紹介しましたが相手を変えることはできません
そうではなく行動を変えてもらいましょう。
現在問題になっている行動についてのみ注目することで、相手に協力してもらうことができます。
したがって、相手の人格を信じて、「この行動が困るので、何とか協力してくれませんか?」と伝えることが大切です。
相手が何か行動を変えてくれることを期待して、建設的なアプローチを心がけましょう。
「私は残念」のように自分を主体にして話してみて
相手に行動を変えてもらうという期待に応えてもらうためには、自分の気持ちや事情を伝えることが効果的です。
相手に対して直接的に言ってしまうと、勝手な評価やその人に対する攻撃と受け取られる可能性があるため、自分自身の立場を示すことが大切です。
主語を私にすることで、自分の気持ちを伝えることができます。
例えば、デートをキャンセルされた場合には
「私は楽しみにしていたので、本当に残念です」
と伝えると、相手が自分の気持ちを理解し、次回に向けて配慮してくれる可能性が高くなります。
「そもそもあなたは仕事ばかりの人間だ」と攻撃されるより「楽しみだったのに残念」と言われたほうが次回に問題になっている行動(今回はデートのキャンセル)をやめてもらいやすくなります
繰り返しですが伝えるべきは「そもそもあなたは~」という評価ではなくデートをキャンセルしてほしくないということです
あいまいな表現は誤解させる
わかりにくい表現やコミュニケーションというのは、不満や怒りを引き起こしやすいものです。
イライラして「はぁ、まじかよ…」「おまえっていつも…」のように言って「いわなくても俺の気持ちはわかるよな?」という伝え方は怒りを生みます
あいまいで間接的な表現、ため息や沈黙で自分の気持ちを伝えようとする態度は、相手には間違いなく伝わりません
自分の気持ちをしっかり言葉にして伝えることが大切です。
自分が何を求めているのかを明確にすることで、相手も理解しやすくなります。
あいまいな表現はダメ!直接的にズバッというからこそ角はたたない
あいまいな表現やコミュニケーション、間接的な伝え方をするのは、直接的に伝えると相手が怒ってしまうからだと思われがちですが、実際にはそうでもありません。
直接的に言われると角が立つような言葉は、実際には「あなたはだらしない」といったような相手を評価する言葉が多いのです。
こういった言い方は一見角が立つかもしれませんが、それは直接的なコミュニケーションが悪いということではなく、「あなたは~だよ」と相手を評価しているからです。
自分の事情だけを話すことに徹すると、相手に期待する役割のずれが起こることは少なくなります。
また、自分の気持ちを正直に伝えることで、相手も自分の気持ちを理解しやすくなります。
そして、気持ちを正直に伝えることによって、怒りや不満が生じることも少なくなるでしょう。
つまり、直接的に自分の事情を話し、自分の気持ちを正直に伝えることは、価値観のずれを生じさせないコミュニケーションの方法であると言えます。
言い方に気をつけよう
人にイライラさせない伝え方があります
例えば、相手のデスクが散らかっていることが本当に気になる場合があったとします
相手が嫌な思いをするような言い方をするのではなく、自分がなぜそのような状況に不安を感じるのかを伝えることが大切です。
「案外君はだらしない人なんだね」という評価、決めつけではなくて
例えば、「僕は散らかったデスクを見ると、ものがなくなるんじゃないかと心配になってしまうんだよ」と私は心配になってしまうということを伝えてみてください
「あなたは」ではなく「わたしが」ということで相手を攻撃しているわけではなく私の問題になりイライラされなくなります
相手からは「ごめんね、心配かけちゃって。すぐ片付けますから。」というような返答が返ってくるかもしれません。
相手の立場や考え方を否定せずに自分が心配になってしまうからなんとかしてくれと伝えることで相手をイライラさせず、良好な関係を築くことができます。
協力して欲しい時はお願い形式で頼もう
相手に協力をして欲しい場合、要求するのではなく、お願いすることが大切です。
それは自分の事情を話して、「○○してくれるとありがたいんだけど」という感じです。
相手には、嫌なら自由に断ることも、協力の形を変えることもできるという選択肢があります。
先ほどのデートをキャンセルされたときは「埋め合わせは必ずしてよ」「ドタキャンはやめてよ」という言い方は息苦しく感じるもので、どちらかというと命令に近いものです。
要求すると、相手を追い詰めてしまい、協力を得られなくなることがあります。
また、要求される側は、「自分のせいではなく仕事が悪いのになんてひどい言い方だ」と自分に対する脅威と感じて反発してしまうことがあります。
そのため、依頼する際には、要求するのではなく、相手に協力してもらえることをお願いするようにしましょう。
よけいな怒りを産まずイライラしないで自己肯定感を保てます
「あなたは~だよね」という相手のテリトリーに侵入する言い方はやめて
相手のテリトリーに立ち入るような言い方をすることは、相手にとって不快な印象を与えることにつながります。
要求というのは、相手に対して強く言うことで自分の意見を押し付けることを意味します。
例えば
埋め合わせは必ずしてもらうからね
という言い方は、相手に対して圧力をかけているように受け取られる可能性があります。
でも
「キャンセルなら仕方ないけど、また近いうちに会えるとわたし嬉しいんだけどどう?」
という言い方は、相手の意見を尊重し、自分の希望を伝えているだけで、相手に対する侵入はしていません。
このように、相手のテリトリーに侵入しない言葉遣いをすることで、相手は自分の意見を尊重されていると感じ、協力的になります。
要求すると相手を追い詰めてしまい、協力を得ることが難しくなってしまうことに気をつけましょう。
要求することが正しいと思っていても、相手に対して共感を示し、依頼することで、より良いコミュニケーションが図れ物事がスムーズにいき自己肯定感が上がります
相手からひどい評価をされてイライラしたときは?
相手からひどい評価を下されたとき、イライラしないためにはどうしたらよいのでしょうか。
「そんな男と付き合うのは許さん」
「そんな仕事はダメにきまってるだろう」
自分のことを認めてくれない父親にイライラしている状況です
自分はイライラしないように努力しているにも関わらず、相手からの評価は変えられないことが多いものです。
このような状況において、感情的にならずに冷静に対処するためには、相手の立場や思考過程を理解することが必要です。
父親がなぜそんな評価を下しているのか、その背景や思いを探ることが必要です。
決めつけが激しい人ほど、不安が強いものと言われます。
自分たちの思い通りにならないと、何か大切なものを失うかもしれないと感じ、余裕がなくなるのです。
ですから、父親が理解してくれないというのではなく、彼自身が不安でいっぱいなのだという見方ができます。
こういった考え方を変えてみると、自己肯定感を下げる要因である被害者意識を手放しやすくなります。
ただ、既に不安でいっぱいの人に、ただ単に許して認めてと言っても、彼らの不安は余計に強まってしまうことがあります。
そのため、「心配してくれてありがとう」という気持ちを伝えた上で
「でも、自分でできるだけやってみるね。その方が後悔しないと思うから、いずれ許してもらえるようにがんばってみるね」
といった、安心感を与える言葉をかけることが効果的です。
不安を解消して安心させることで相手は変わる
相手を安心させることで、彼らは変わることができます。
心配してくれてありがとう
失敗してもあなたのせいにはしない
今すぐ答えを出す必要はない
このようなメッセージは、相手を安心させる効果があるでしょう。
もちろん、ただ安心させるだけで相手が変わるとは限りません。
人は変わるときにしか変われないからです。
ただし、安心させることで、環境がよくなり余計な不安にしがみつかなくなります
そのため気が変わりやすくなる可能性があることは事実です。
またここまでしなくてもOKです
単に相手が不安なのだと理解するだけでも、敵対的な空気が変わることがあります。
そして、自分の中にある相手の理解へのこだわりを手放し、前進することで、いずれ相手が安心して理解してくれるようになるかもしれません。
相手から受ける評価は銃弾、スルースキルを磨こう
相手からのひどいきめつけや評価には、きめつけや評価で返さないでスルーしてください
「その服ださくない?」と言われてしまったら普通傷ついてしまい自己肯定感もさがってしまいます
こういった評価、決めつけは銃弾と思ってください、真に受ければ傷つき、撃ち返せばますます傷つくことになります。
評価という攻撃から身を守るためには、ただ受け流してスルーすることが最も安全な方法です。
うまく受け流すためには、相手の評価に対して何の評価も下さない姿勢が重要です。
例えば
「その服ださいよ」
「その靴ありえないよね」
と言われたら、
「へぇ、そう?」
「そうかなぁ?」
と返すだけで十分です。他になにも考えてはいけません
このやり方であれば、相手の発言に対して評価を下すことが避けられ、評価という攻撃から身を守ることができます。
コツとしては考え方を変えることです
ださい!とかありえない!といった評価は「相手の価値観」の中での話です
相手がもっている価値観を自分への攻撃と感じてしまうからイライラして怒りがわいてきてしまうので考え方を変えて「自分の価値観」とは違うんだなぁと思ってみてください
だいたい普通の人であればださいからと言って直接ズバズバ言うでしょうか?
友達であれば言い方に気をつけるしそもそもあなたを尊重するはずです、もしかしたらその人はあなたに嫉妬しているかもしれないし嫌なことがあって八つ当たりをしているかもしれません
考えてもわからない以上こちらでできることはうまくスルーしてイライラしないようにすることが重要です
スルースキルは答え方を決めておこう
さきほどのように「ださいね」といわれたときは「へぇそう?」「そうかぁ」など安全な答えを用意しておくといちいちイライラしなくなります
相手から上から目線で批判されたときにおきるイライラは自分を守るための防衛反応ですから返事を自動化しておけば怖くはありません
また繰り返しですが相手が自分を批判した理由は、何かしらの事情がある可能性があります。
普通の人であれば直接ひどいことを言ったりはしません。
アドバイスは毒かも、イライラする原因になることを知る
人生の大きな決断や選択について、他人がアドバイスをすることはよくありますが、それは相手のテリトリーに踏み込むことになることを理解しましょう。
会社をやめたら?
あの人とは別れた方がいいよ
こんなアドバイスはイライラしがちです
それは本人にしかわからない事情があるのにそれもわからず勝手なことをいってくるからです。
友達にアドバイスが欲しいと悩みを相談するような自発的なアドバイスは有益なものですが勝手にアドバイスをしてくる人はある意味暴力的ともいえます
自分が相手のテリトリーに立ち入らないように、相手にも自分のテリトリーを尊重してもらうことが大切です。
いまの私を否定しないで
アドバイスは相手の現状を否定していることに繋がるからイライラするのです。
アドバイスは常に、「現状はよくないからこう変えた方がよい」というニュアンスが含まれるため、相手の現状に対する否定的な意味合いがあることがあります。
たしかに自分自身も現状がよくないと感じている場合もあります。
しかし人は変わるときにしか変われないため、自分が変わるタイミングが来るまで現状を続けることが必要な場合があります。
アドバイスによって自分自身がギクッと思い当たる節があれば、痛みを感じてよりイライラすることもあるでしょう。
相手がズケズケと自分のテリトリーに侵入し、否定するようなアドバイスをする場合には、それにつき合う必要はありません。
自分のテリトリーに侵入されることを許さなければ自己肯定感も保たれます。
アドバイスをする人は何気なくいっているだけ
ではどうすれば相手が自分のテリトリーに入ってこなくなるのでしょうか?
それは捉え方をかえるだけで自己肯定感が下がらなくてすみます
アドバイスをする理由は、ほとんどのケースでつい言ってしまうということがほとんどです
おせっかいかなぁと思っていても現状に耐えられず、思わず言ってしまうことがほとんどです。
本当に解決をしてあげたいということではなくパッと思ったことを何も考えずに言っているだけなんです
そう考えるとアドバイスされるということは自分のテリトリーに入られたというわけではなく相手が自分のことも良くわからずに叫んでいるだけなのだと考えることができるでしょう
アドバイスは相手の問題であり、自分には関係ないものとして受け止めるということです。
よく知りもしない外野からヤジをとばしているようなもので放っておけばいいのです
空気を読んで話そう 相手の都合を考えることも大事
自分の相手に対する期待を満たしたいなら、相手の都合をよく考慮して話すことが必要です。
相手はいつでも完璧な状態ではなく、コンディションによって話をきけるときときけないときがあります。
誰だって機嫌がいいときも悪いときもありますよね
また、余裕があるときに話をきかれる方が、相手も協力的になりやすくなります。
話したいことがある場合は、相手が話をきけると思われるタイミングを考え、直接聞くか、あらかじめメールや手紙で伝えて、返事を待つように頼むこともできます。
相手に迷惑をかけないように、相手の都合を優先することは、協力してもらう姿勢を引き出しやすくするためにも重要です。
このように、相手のテリトリーを侵さずに話をすることで、相手が話を聴いてくれる可能性が高くなり、イライラしたり怒りをため込むことが減るでしょう。
まとめ
うまくイライラを対処して自己肯定感を上げる方法を紹介しました
怒りの適切な対処方法がわかってくると、イライラしたりムカついたりしにくくなってきます。
怒りをため込むよりも、適切な対処をして怒りの原因を取り除くことが、心の安定につながります。
また、適切な対処をすることで、相手との関係が深まり、より良いものになることが多いです。
怒りを抱え込んでいたときには見えなかった相手の一面も見えて、より受け入れやすくなることがあります。
そのため、イライラという怒りの感情を理解し、現状を改善するために役立てることが重要です。
重要点は下記の通りです
決めつけはしないでどうしたいかを伝えること
その際はあいまいな表現ではなく「わたしは~」という表現を使う
相手のも自分のテリトリーにも入らず依頼形式で頼む
決めつけが激しい人は安心する言葉を
決めつけという評価は銃弾だからスルーすることが大事
勝手にアドバイスしてくる人は無視してOK
イライラについては下記も御覧ください
その怒り履きたいと違うから 怒らないようにして自己肯定感をあげよう
心理カウンセラーの近江ひかり(オウミヒカリ)といいます
感情の研究や心理学に没頭。
心理カウンセラーとして長年の経験を生かしてブログを書いています。
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