意識して嫌なことを受け流すことで信頼感が得られ自己肯定感があがる 困難に向き合うことは自己肯定感を下げる

ストレス耐性

困難なことや嫌な人、出来事から逃げずに真面目に立ち向かうことは一見して良いことだと考えられています。しかしあらゆる嫌なことを受け流したり聞き流したりできる人は人生を楽に生きていて自己肯定感が高く人に信頼されとても幸せに生きることができます。

実は嫌なことに真摯に真面目に取り組む人はストレスを抱え、無意識にストレスから怒りを感じ、相手に伝染させてしまうことになります。自分も相手もストレスを受け自己肯定感が下がり嫌われたり、さらに嫌なことを言ってきたりしてきます。

受け流したり聞き流したりするスキルは最初は常識と異なるので意識的におこなうことになりますが、なれてきたら自然と身につきます。すると受け流すスキルは私達をさまざまなトラブルから守ってくれて周りの人に助けてもらいながら信頼を受け、また与えることができるようになります。

それでは細かく見ていきましょう。

嫌なことを受け流すのはスキルが必要なわけではなく自然とできるようになる

毎日毎日嫌なことに反応してしまってちょっとしたことで傷ついたりするとますます敏感になって傷ついていくという悪循環になり自己肯定感が下がります。すると幸せに暮らせないのでいままで紹介してきた記事「面倒くさい人からストレスを受けずに自己肯定感をたかる方法、嫉妬や怒りは子供の精神状態にさせる」「周りの人からの小言や説教は嫉妬しているから、自己肯定感を下げないための対処法」のように意識的に嫌なことを受け流そうとしてもなかなか大変です。これまで反応していたことに対して意図的に反応しなくなると、徐々に敏感さが薄れていき、周りの人々と同様に、自然な鈍感さを身につけることができます。

このように意識を変えようとしていくのは、実際に試してみると面白いものです。以前は気になっていたことでも、気にならなくなっていることに気づくことがあります。例えば、子供の頃に湿疹ができた経験がある人は、痒みを気にするとますます湿疹が広がっていくことがあったと思います。しかし、おやつがでて夢中で食べていると夢中になって、湿疹の痒みを受け流すことができ、自然と痒みが治まっていくことがあります。

自分の失敗や嫌なことをうけ流す

嫌なことを「受け流す」というのは、人間関係を円滑にする上でとても大切なスキルですが、実際には簡単に身につくものではありません。反応しないように努力しても、「どうやって聞き流せばいいのか」と考えてしまったり、「うまく聞き流せているかどうか」を気にしてしまったりすることもあります。そうなると、ますますストレスが溜まって自己肯定感が下がってしまいます。

聞き流したり受け流したりすることに一生懸命になりすぎると、かえってストレスを感じてしまうこともあります。失敗や批判的な意見を聞き流すことに必死になりすぎて、「自分の失敗を受け流せなかった、聞き流せなかった」という感覚に陥ることもあるでしょう。受け流す努力をしたのに受け流せないと、もとの状態のままでストレスがたまってしまいます。

もし、嫌なことを受け流したり、聞き流したりすることに疲れてしまった場合でも人間はみな自然と受け流せるタイミングがきます。たとえば子供のとき自転車に乗り始めたときは、「まっすぐに走ろう」ということを意識するものですが、ある程度乗りこなすようになると、それを意識しすぎると逆に危険な方向に進んでしまうことがあります。自転車に乗るためのスキルを習得したら、ある時期からは自動的に走ることができるようになります。そうすれば、自動的にまっすぐに走っていることに気づき、喜びを感じることができます。

受け流したり聞き流したりするスキルも同じです。「嫌なことを受け流す、聞き流す」というスキルを練習していくと、自然と身についていきます。そして、ある程度できるようになったら、「受け流したり、聞き流したり意識しないで」、自分のスキルに任せてみることができます。そうすると、自分でも意識しなくても、スキルが的確に働き、嫌なことを聞き流すことができるようになっていきます。自分自身で「ちゃんと聞き流せている!」と自分を褒めることで、聞き流すスキルはより自然に身についていきます。そして、いつの間にか自分のスキルが、的確にハンドルを切って、あなたを一番幸せな方向へと導いてくれ自己肯定感が高まります。

受け流すスキルは誰もがもっている

私たちは、意識することなく「受け流したり、聞き流したりするスキル」を持っています。会社や学校に行く途中のすべての標識や看板など全てに反応していたら目的地に辿り着く前に疲れ果ててしまいます。このように、私たちは知らず知らずのうちに受け流したり聞き流したりすることができ、実はこのスキルがさまざまなトラブルから私たちを守ってくれているのです。

この物事を受け流すスキルは当たり前すぎて、その力に気づいていないだけなんです。指摘されるのは悪いところばかりで、褒められたことが少ない子供が、自信を持てずにいつまでも成長しないように、私たちの受け流したり聞き流したりするスキルも同様に当たり前すぎてその力に気づいていないのです。そのため、自分が意識的に受け流したり聞き流したりすることに疲れたときは、自分の中の受け流したり聞き流したりするスキルに任せてみることをおすすめします。そして、以前聞き流せなかったことができるようになったところだけを褒めてあげましょう。

こうすることで、自然と受け流すスキルが私たちの代わりに活躍してくれるようになります。なんの努力もいらなくなり心の負担が軽くなり、楽しい時間が増えることで、ますますこのスキルが私たちを助けてくれるようになるのです。

ときには周りの人に助けてもらうことも大事

カウンセリングに来たある人のお話です。「転職の魅力について文章を書いていただけませんか?」という依頼がありました。当初は戸惑いましたが、「いいですよ!」と引き受け、文章を書き上げて送信しました。しかし、後日その方から「ちっともこの文章から転職の魅力を感じないです」という返信が来たため、とてもショックを受けました。その方とはあまり親しい関係ではなかったため、「こんな返信の仕方はないでしょう!」と怒り、動揺しました。一方で、「自分が勝手に引き受けたことなので、責任を取って対応しなければならない」という自責の念もあり、結局は聞き流せないタイプの自分で抱え込むパターンに陥ってしまいそうになったそうです。

しかし、以前に私がお伝えしていた聞き流すスキルを思い出し、スタッフに相談してみました。スタッフにはこれまでの経過をすべて話し、相談したらスタッフは「私が対応しておきますよ!」と言ってくれたため、対応をすべて任せることにしました。スタッフはその転職の文章を依頼してきた人と連絡を取り、解決してくれその方の気持ちもすっきりしたそうです。

その方は自分自身の聞き流すスキルに感心しました。不快なことをあんなふうに聞き流せるのは、すごいことだと思います。自分一人だけで抱えこまずに、周りの人に相談することで問題を解決することもできるということを学びました。

新しく周りの人に頼るという常識を持つようにして自己肯定感を高めよう

自分で考えて、自分で対処しなければいけないという感覚は自己肯定感を高めるようでいてそうではありません。自己肯定感を高めるのは周囲の人に頼って受け流すスキルです。先程の方は初めてスタッフに対応してもらって、感謝しながらも「案外みんな助けてくれるんだ」という信頼感と安心感を感じたそうです。聞き流すスキルを使えるようになると、普通の人は周囲の人に対しての信頼と安心感を持つため、緊張する必要がなく、不快なことが簡単に受け流したり聞き流せたりすることがわかります。

全部自分でやらなくちゃいけないと思ってしまうと、何をやるにも緊張してしまいます。緊張すればするほど受け流したり聞き流せなくなって、不快なことに反応してしまい、不快感がどんどん雪だるま式に増えていくという悪循環に陥いります。そこで、自動的に受け流すスキルに頼って人に任せてみると新しい常識が発見できたりするものです。人に頼っていいんだという感覚をもって、受け流すスキルで人に任せて、不快感から解放されると、人に対する信頼感が増して、どんどん不快なことを受け流ししやすくなります

受け流したり聞き流したりするスキルは周りの人にも影響する

受け流したり聞き流したりするスキルは、周りの人々との関係性を改善し、ストレスを軽減するために非常に役立ちます。例えば、ある方は「妻に愚痴なんか言えない!」と言っていました。愚痴を言えば、妻から「あんたがいつもだらしないから」と説教をされて不快な思いを聞き流せなくなることがわかっていたんです。仕事のことも不快なことを受け流せずに一人で対処してきました。

しかし、受け流したり聞き流したりするスキルを使い始めてから、嫌なことは受け流してしまえばいいということが身についてきたと感じたそうです。その後、ある朝、その方のバイクが故障し、動かなくなってしまいました。当然のように「バイク屋さんに電話をして、修理に出さなきゃ」と思ったのですが、ここで「受け流すスキル」が役立ちました。その方は、自分で嫌なことをやるんではなくて家族に話してみようと思ったそうです。これまでは「お前の運転が荒いからだ」とか「また無駄なものでお金かかるの」と説教されると思っていたので相談したことがありませんでした。しかし、「受け流すスキル」が働いて、「バイクが故障したので助けてくれる?」と素直に言葉が出てきて妻はバイク屋さんを調べて電話してくれました。

受け流すスキルを使ってみると、しだいにスキルがアップグレードされていきます。すると、受け流すスキルがみんなが助けてくれる方向に導いてくれて、人に対する信頼感が増します。人に対する信頼感が増すと、普段の緊張が解けて「以前よりもさらにたくさんのことが受け流せるようになった!」とどんどん変わっていきます。やがてスキルが上がっていくと自分が助けてもらいたい、困った状況になると周りの人が自然と助けてくれて嫌な出来事を華麗に受け流すことができます。

受け流すことができる人は自己肯定感が高く幸せ

目の前の嫌なことや不安なことを避けることは時としてダメなことと考えられます。例えば、不快な人を相手にしても、その人の言うことをただ聞き流すだけではなく、真摯に向き合ってぶつかり合い、成長していくべきだという具合です。

受け流し、聞き流すことは、自分や相手の成長を求めないイヤな奴ではありませんし、相手と向きあわず、自分のことだけを考えているイヤな奴ではありません。周りの嫌な出来事やあらゆることを聞き流す人は自己肯定感が高く人生を「楽に幸せに」生きています

受け流し、聞き流せない人は自己肯定感が低く嫌なやつに

パッと見の印象では、自分自身の成長のためにも相手のためにも、嫌なことを受け流し、聞き流すことは卑怯だと感じられるかもしれません。真摯に向き合い、衝突し、お互いに成長することが必要で、受け流したり、聞き流すことは、自分や相手の成長を求めない自己肯定感が低いイヤな奴だと感じられるかもしれません。

しかし、嫌なことから逃げないと何度も相手から傷つけられ、落ち込み自己肯定感が低くなります。少しは誠意が通じて喜ぶこともあるでしょう。嫌なことから逃げないと落ち込んだり喜んだりを繰り返してしまいます。しかし、ひどい裏切りを受けたり、ひどいことを言われてしまうと自己肯定感が真っ逆さまにどん底まで落ち込んでしまいます。いままで嫌なことに向き合って誠意を尽くしてきたはずなのに、誰とも絆を持てないという衝撃的な現実が待ち受けているかもしれません。自己肯定感は高くするのは難しいのですが下げるのは一瞬です。

一方、何でも受け流し、聞き流している人たちは、楽しそうに助け合いながら、成功していきます。嫌なことを受け流さず、聞き流さずに誰とでも向き合ってきたつもりでも、実際には誰もついて来ず、自己肯定感の低さから「疲れ切ってヘトヘトな使い走り」と扱われ、泥にまみれたような気分になってしまいます。

嫌なことを受け流して聞き流せちゃう人と真面目に受け止め真摯に向き合うことで疲れた人とどっちが自己肯定感が高いの?といえば色々なことをスルーして受け流せる人なのです。

受け流すことで自己肯定感が上がる

嫌なことから逃げずに真摯に対応すると自己肯定感が下がりどんどん自分が嫌な人間になっていくことがあります。出来事に真面目に対応するストレスは怒りになりどんどん心にたまっていきます。人間はその場の空気を無意識に感じとるため自分にたまった怒りは周りの人にまで伝染していきます。

緊張している人が近くにいると、自分も緊張してしまうように、怒りも同じです。自分が無意識にストレスをためて怒りが溜まっているのに、相手の嫌な要求を聞き流さずに笑顔で引き受け、更に怒りを溜めてしまうと、その空気感が相手に伝わってしまいます。相手から不快な言葉を言われても、それを聞き流さずに真摯に受け止めていると、自分の脳内で怒りがたまりそれが相手に伝わってしまうため、相手の怒りは酷くなるばかりです。

だから、仕事ができない同僚の仕事ぶりを受け流さずに「なんとかしてあげなきゃ!」とかかわってあげれば、ますます仕事ができなくなってしまいます。それは、自分が受け流さないでストレスを受け、結果怒りを無意識にためてしまうため、その怒りが相手に伝わって癇癪がおこり、教えたことが頭から抜け落ちてしまい、仕事が覚えられなくなってしまうからです。更に、それを受け流さずに真摯に向き合ってあげると、さらに自分の怒りが相手のストレスと怒りを発生させて、相手はストレスと怒りで自己肯定感が下がりいじめをうけているかのような状態にさらされます。それでも、自分は「受け流したり聞き流したりしない人は誠実な人」と思っているため、相手を攻撃し続けてしまい、やがてそれが相手の中で「この人は嫌な人だ」と嫌われ怒りや憎しみを生んでしまうことになります。

善意で良かれと思って親切に接しているつもりでも、相手にとってはいじめになっているかもしれないことを気づくことは容易ではありません。実際、相手を笑顔でいじめ続けたら、感謝どころか憎しみに変わってしまうでしょう。しかし、受け流したり、聞き流したりできるようになると、そうした出来事も懐かしく思えてきます。自分が引き受けた仕事や人に対して、受け流さずに真面目に対応することで相手を怒らせてしまったことを反省し、申し訳なく思う気持ちもあるかもしれませんが、自然と受け流せるようになると、自己肯定感が高まり自分自身を笑顔にさせることができるようになります。

自分が真面目に対応することが相手にとって苦痛だということを学び、受け流すスキルを磨くように努めることで自己肯定感が高まります。最初は、意識的に受け流すことが疲れると感じるかもしれませんが、意識して繰り返し受け流すことで、自然と受け流すスキルが身についてきます。そうすると、相手のことを信じることができるようになり、自分自身も相手も自己肯定感が高くなり、より穏やかで豊かな人間関係を築くことができるようになります。相手にとって居心地の悪い状況を作り出してしまうことがないように、相手とのコミュニケーションをうまくスルーして、心地よい関係性を築くことができるようになるでしょう。

受け流すスキルが上がると自己肯定感が高く周りは自分のためにという感覚になる

困っている人がいたら受け流すことができず助けようとして、その後、「せっかく助けようとしたのにどうしてそんな仕打ちを受けなければいけないの!」とひどい目に会います。しかし、嫌なことを受け流せるようになると、「酷い目にあうから」という怖さよりも、相手を受け流すことで相手の行動に興味を持てるようになります。受け流すことを意識する前だったら「助けなきゃ」となっていた相手を受け流して観察してみると、自分の自己肯定感が高いので相手の能力を認識することができ、相手は自分よりもすごい魅力的な人かもということが見えてきます。

受け流すことをできるようになると一見自分の助けは必要とされないんじゃないか、苦しみ、怒りを受け流してしまって寂しさと虚しさが押し寄せてくるかもしれません。しかし受け流すスキルはそんな押し寄せてくる感情も受け流すことができるようになります。みんなを助けるために自分は真面目に尽くしているのに受け流すことができるようになるとみんなが私のために存在してくれているという感じになるのです。

苦しんでいて助けが必要な人を受け流すことができるようになると、相手は逆境から立ち上がって力強く前を向いて前進していきます。それはこちらが助けないことで相手はストレスを感じず怒りも感じなくなり前向きになるからです。

文句ばかり言う人を聞き流したときは、その人はすぐさま別の人を探して文句を言うでしょう。そういった次々と人を変えて愚痴を言う行動力の高さをある意味すごいと感じるようになります。受け流したり、聞き流すことでそういった光景を見ることができるようになり、そういった光景をみると安心して相手の嫌なことを受け流すことができるようになります。

安心して受け流すことができると、ますますスルースキルが磨かれて自己肯定感が高くなり、すべてのことは私のために存在しているという感覚になることができます。いままではみんなのための私だったのに私がいなくても大丈夫と変化して自己肯定感が高まり人生が幸せになっていきます。

まとめ

いかがだったでしょうか。意識して嫌なことを受け流すことで信頼感が得られ自己肯定感があがる 困難に向き合うことは自己肯定感を下げるについて解説をしました。重要なポイントを下記にまとめましたので参考にしてみてください。


嫌なことを受け流すのはスキルが必要なわけではなく自然とできるようになる
意図的に受け流すようにすると敏感さが薄れていき、自然な鈍感さを身につける
嫌なことを「受け流す」というのは、簡単に身につくものではありません。一生懸命になりすぎると、かえってストレス。疲れたら自然とできるのを待つのも大事
ときには周りの人に助けてもらって。 新しく周りの人に頼るという常識を持つように。
聞き流すスキルを使えるようになると、周囲の人に対しての信頼と安心感を持つ
緊張すればするほど受け流したり聞き流せなくなって、不快なことに反応してしまい、不快感がどんどん雪だるま式に増えていくという悪循環
受け流したり聞き流したりするスキルは、周りの人々との関係性を改善し、ストレスを軽減するために非常に役立ちます
受け流すスキルがみんなが助けてくれる方向に導いてくれて、人に対する信頼感が増します
相手の嫌な要求を聞き流さずに笑顔で引き受け、更に怒りを溜めてしまうと、その空気感が相手に伝わってしまいます
相手を受け流すことで相手の行動に興味を持てる。
相手の助けを受け流すと相手は逆境から立ち上がって力強く前を向いて前進していきます

他にも下記のようにいやな感情とうまく付き合って自己肯定感を高める記事がありますので参考にしてみてください。

「あいつがうらやましい… -嫉妬の正体-」

「怒りという感情を知って自己肯定感をあげよう」

「なんで自分は自信がないんだろう 自己肯定感が低い理由」

「ストレスやイライラとうまく付き合って自己肯定感を下げない」

コメント

タイトルとURLをコピーしました