自己肯定感を下げる原因3選と対処方法

自信

今回は自己肯定感を下げる原因を紹介していきます。自信がないなぁと思っている人は様々な感情から引き起こされる偽りの自信のなさと本当の自信のなさを混同しがちです。本当は自信がないわけではないのに自信がないと感じていては幸せではありません。

不安・衝撃・悲しみの3つは自信のなさを錯覚させてしまいます。自分の感情を性格に把握できれば自己肯定感を下げずにすむこともあります。

不安はよくわからない安全とはいえない状況は危険だということを教えてくれる感情であり自信がないから不安になるわけではありません。衝撃から起こる自信のなさは一種の防御反応なだけで本来の自信のなさとは無関係です。悲しみから起こる自信のなさは傷ついた体をいたわる回復の反応です。

それでは解説していきます

不安という感情は「自己肯定感が低い」と感じさせてしまう

自己肯定感が低い人はよく自信がないと口にしがちです。しかし本当に自信がないのでしょうか?

例えば、異動先の職場でうまくやっていけるかどうか、自信がないと感じる人が多いでしょう。どんな人がいるのかルールがあるのか考えてもわからなくて未知の部分が多いのです。

自信がないという表現の正体は、不安であると言えます。正確な気持ちに言い直すことで、自分自身の感情をより正確に把握できます。異動先の職場でうまくやっていけるかどうかわからなくて、不安だという具合に、自分自身の気持ちを正確に表現することが大切です。不安という感情について考えると、なぜ正確な気持ちの表現が重要なのかがわかってくるでしょう。

不安は安全ではないというお知らせ

不安は、自分自身を守るための自己防衛機能の一つです。身体的な感覚が、熱いものに触れた際にやけどを避けるために手を引っ込めるように、感情も自分自身の安全を確保するために働きます。

不安は、安全が確保されていないことを知らせる感情であり、異動先の職場でうまくやっていけるかどうかなど、未知な要素が複数存在する場合に感じられることがあります。このような場合、自信がないという言葉よりも、不安な気持ちだという表現が正確であり、重要なことです。

不安は自分自身を守るための感情ですから未知の状況に対して不安を感じることは自然なことであり仕方ないことです。だから自信がない、自己肯定感が低いのではなく単に未来に対して不安を抱いているだけなのです

不安だけど自信は両立できる

自信のなさと不安をごちゃまぜにしないように気をつけましょう。不安を感じる理由は、その状況において未知の何かがあるからであって、自信が足りないからではありません。

「不安を感じることは、安全が確保されていない要素があるということだな」と考え、どうしたら安全を確保できるかを考えることが大切です。感じるしかない不安であれば、「まあ、ここで不安を感じるのは人間だから仕方がない」と思うことができます。そうすることで、自己肯定感を損ねずにすむのです。

「不安な状況のなかでも頑張っている自分はすごいな」みたいに自分についての感じ方は悪くない状況を作り出すことができるのです。このように不安を持つことと自信を感じることは両立できるのです。

新しい職場への不安など、自信のなさに感じられるものは、自信のなさになりすましているだけなのです。これは、本当の自信とは関係がなく、共存することもできるものです。

これを混同してしまうと、ただ漠然とした不安を感じているだけなのに、自分の人間としての価値が落ちたように感じてしまいます。つまり、本当に自信をなくしてしまうのです。

自己肯定感が高いと未知の不安は感じないようにできる

普通知らないものや分からない場所に対する不安は、感じてしまうものです。しかし、その不安を感じないようにすることもできるのです。

不安を感じるのは、何かをやらなければならないという行動による結果に目を向けているからです。例えば、新しい環境でうまくやっていけるかどうか、という成果を考えてしまうと、不安にかられます。

しかし、自分が大切にする価値観や思いを大切にすることができていれば、その職場がどんな状況でも対応することができます。どんな状況でも自分はこれで良いのだと感じることができて眼の前のものに集中することができます

不安を感じるのは「うまくやっていけるかどうか」という結果を求めてしまうから起こるので、「自分らしくいられればいい」というように考えると自己肯定感を保つコツです

心に衝撃をうけたことで起こる自信のなさもまやかし

予期しない出来事に直面し、心に衝撃を受けたときは自信がなくなってしまいがちです。このような自信の喪失は、なりすましの自信のなさの典型例であり、注意しておくべきことです。

例えば、普段通りに出席した職場の定例会議で、上司から急に仕事のやり方がなっていないと注意された場合、突然のことでびっくりして衝撃を受けてしまいます。自分が注意されることを想定していなかった状況で、周囲の人々の前で厳しく批評されたことで、心は傷ついてしまうのです。

このような衝撃を受けると、人の心はもう二度とこんな経験をしたくないという態勢になります。さらにもしその衝撃が他人の優れたところと自分のダメなところだったら、自分自身のダメな部分ばかりに目がいってしまうのです。

自分自身に何かしらの落ち度があったために衝撃を受けたわけですから、二度と同じような経験をしたくないという気持ちが自然に生じます。これは生物としての防御機能の一つであり、自分が注意された場合は自分の落ち度に目がいくことも当然です。

単なる衝撃の防御反応

同僚が素晴らしい成果をあげた場合にも、自分自身のダメなところに目がいってしまうことがあります。しかしここで大切なことは、このように自信がなくなることは、衝撃の防御反応に過ぎないのです。

もちろん、普段から自信がないと感じている人ほど、嫉妬心から他人の優れたところや自分のダメなところに関連したことに衝撃を受けやすい傾向があります。

しかし、普段から感じている自信のなさと、衝撃を受けた時に感じる強烈な自信のなさとは、はっきりと異なるものです。後者は単なる衝撃を受けた時の心の防御の反応であり、本来の自分自身が抱いている自信のなさとは無関係で、やがては落ち着いていくものです。

たとえば、知人が幸せそうにしている姿を見たとき、自分には何の取り得もないと感じ、自信を持つことができなくなってしまうときがあるかもしれません。しかし、それは知人が幸せだということを知った衝撃によって、自信のなさを強く感じてしまっているだけかもしれません。

衝撃を受けたときは防御反応として自信がなくなるだけで仕方ないもの。本質の自信のなさとは異なるということです。

自分に自信がないため、他人の幸せや成功を素直に喜ぶことができない場合もあります。他人の幸せな様子が突然目に入ったり、他人が成功したというニュースを聞いてしまうと衝撃的な体験となることがあるからです。自分の人生に自信が持てないという感覚を強く刺激されてしまうので喜べないことが普通の反応です。

こうした状況に直面した時は、衝撃を受けたのだから、喜ぶどころではないのは当然と、それを人間として当然の反応と認め、自分の本当の感情と混同しないようにしましょう。自分の本当の感情と混同してしまうと、人の幸せを喜べない心の狭い自分ということになってしまい、自分自身に対する印象が悪くなってしまい、ますます自信を感じられなくなってしまいます。

しかし、それはそうではありません。人間なのだから仕方がないと受け止めることが大切です。

自分をいたわって回復して今に集中

衝撃を受けた時に立ち直るのは、実は意外と簡単です。それは、自分が元々いた場所に戻ることです。衝撃を受ける前は、自分なりに生きていた日常があったはずで、そのときは今のままでいいと思っていたはずです。

自分の現状を今はこれでよいと捉えることで、前進することを諦めたわけではありません。むしろ、より効果的に前進するためには、自虐的に傷ついた自分を追い詰めるのではなく、今はこれでよいと集中することが大切です。

もちろん、キャリアアップや結婚など、自分自身を成長させることを考えるのは悪いことではありません。ただし、それらの大きなことを考えるのは、衝撃を受けていない万全の状態に行うことが望ましいです。傷ついているときは回復に努めましょう。

衝撃は、私たちの心に深い傷を残すものです。心のバランスが崩れると、冷静に物事を考えることが難しくなります。そんなときこそ、焦らずに自分を取り戻すことが大切です。怪我が治るのを待ってから運動するように、回復に時間をかけることが必要なのです。

たとえば、知り合いが転職に成功したという話を聞いたとき、私たちは焦りを感じることがあります。私も成功したい転職しなければという思いに支配されることもあるでしょう。しかし、急いで行動に移しても、うまくいく保証はありません。むしろ、計画的に準備をすることが成功の秘訣です。

そのためにも、まずは自分が普段通りにやっていたことに戻り、落ち着いた状態を取り戻すことが大切です。自分の現状を受け入れ、今はこれでよいと思うことが自信を取り戻す一歩です。もちろん、将来の転職について考えることは大切ですが、焦らずに冷静に計画を立てることが必要です。

久しぶりに人と合うときは衝撃を予測しよう

衝撃は、予想外にやって来るものですが、衝撃を受けやすい場所もあります。そんな場所との関わり方を考えることで、自信をつけることができます。

たとえば、同窓会や親戚の集まりなど、たまに顔を合わせて近況報告し合う場所は、注意が必要です。例えば自分に自信が持てなくて、正月の親戚の集まりに参加できない場合もあります。

でもこれは一種の防御反応で仕方のないことなのです。そこでの会話は、今はなにをしているかが主な内容となります。そして、おめでたい話や自慢できる話、成功した話に焦点が当たる傾向があります。正月のおめでたい席では、この傾向がより顕著です。

他人のおめでたい話を聞かされると、衝撃を受けることもあるでしょう。特に、自分がうまくいっていないと思っている場合は、他人の成功話を聞くと、自信を失うことがあります。

だからこそ、正月の親戚の集まりを避けたくなるのは、自然なことです。

衝撃を受けるリスクがある場所を避けることは、合理的な判断で人間ですから仕方のないことです。

嫌なら行かなくても問題なし

嫌なら行かないという選択肢もあるということを覚えておいてください。そこに行けば、自分にとって大きなショックを受ける可能性が高いのなら、行かないという選択肢は、立派な判断です。

本来、行かなければならない場所に行かないことで、自分自身を責めてしまうこともあるかもしれません。しかしそれは行かないという決断をしたことで、自分を大切にしているという気持ちを大事にした結果です。

自分自身の心のあり方を良くしようとして行ったもので自分を衝撃から守ったのですから後ろめたい思いをする必要はありません。

もちろん、正月の集まりに行くという選択肢もありますが、その場合は衝撃をある程度予測しておくことが必要です。つまり、自分がひどく自信を失っても、それは一時的な反応に過ぎないことを頭に刻んでいくことが大切です。

こうやって、あらかじめ起こりそうなことを予測し、自分がどう守るかを考えておくことによって、自分についての感じ方をずいぶんよくすることができ自己肯定感が高まります。

何を言われても、どれほど深刻に打ちのめされたと感じても、それは一時的な衝撃によるなりすましの自信のなさであり、自分がもともと感じている自信のなさとは無関係なことを覚えておきましょう。

悲しいという感情も自己肯定感を低いと思わせる

大切な人を失ったり、何かを失ったりするときは、自信がないと感じやすいです。特に、自分を支えてくれていた人や自分の支えとなっていたものを失った場合には、その感じ方がとても強くなるかもしれません。

しかしこれは、人間にとって当たり前の反応です。大切なものを失ったときは、それについて悲しみを感じることで、自分自身の中で感情を整理する必要があるのです。

悲しいという感情を整理するためには時間が必要で、しばらくはエネルギーが下がったり、落ち込んだりして自信がないと感じることがあるかもしれません。それは、自分自身をいたわり、心の状態を回復させる大事な期間なのです。

こうした自信がないと感じることも、悲しみという感情が引き起こす回復の方法なのです。

悲しみのプロセスが進んでいくと、感じ方が変わってきます。時間をかけて自分自身をいたわり、支えを求めたり、支えを与えたりすることで、自信を取り戻すことができてきます。つまり悲しいという感情からおきる自信のなさは、まやかしの自信のなさであるといえます。

一方、自信のある人は「メソメソしたりしないように」、「前向きにならなきゃ」というように、悲しみのプロセスを軽視しがちです。すると新しい自分に成長する機会を失うことにつながります。傷ついた心を回復させず生きると、心が折れてしまい、自信を失ってしまうことがあります。

まとめ

いかがだったでしょうか

不安、衝撃、悲しみという感情は自信のなさを錯覚させてしまうので、まやかしの自信のなさを信じないで自己肯定感を無駄に下げないようにしてください

どの感情も自分になにかを知らせてくれる大事なカラダからのメッセージです。

不安からくる自信のなさなら安全な方法を考える、仕方ないと捉えるなどで解決。衝撃はこころを平穏に保つ防御反応なので傷ついたら回復に努め、そもそも傷つく場所を把握することが大事。悲しみはいつもの自分に戻るための大切な回復のプロセスなので感情を整理して時間が過ぎるのを待つことが大事です

自己肯定感については下記のリンクで解説しておりますので参考にしてみてください

自己肯定感を下げてくる人に振り回されない方法

自己肯定感を高めるには「自分がどう見られているか」は意識しないこと

自己肯定感を高めるための方法4選

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